ビジネスシナリオの出自はアイデアファクトリーのシナリオＭＡＰにあります。シナリオＭＡＰとはコトを成すにはそのための台本が必要ということで、プロデューサー感覚をベースに台本作成の基本項目を１０枚のカードに仕立て、１枚のデザインテンプレートに構造化しデザインしたものです。基礎的な創造力を促す汎用性のあるメソッドで頭に形容詞としてのビジネスやライフ、キャリアや商品などを冠することであらゆる局面で使用可能な自由自在性を発揮します。このこともアイデアファクトリーとシンキングカタログの関係性を物語ります。

ビジネスシナリオは１０枚のインデックスが付されたカードにあなたのアイデアや情報を載せることで、自動的にあなたの手掛けるビジネスの台本が出来上がる仕組みになっています。あなたのイメージするビジネスの輪郭、カタチが設計書となって１枚のシートに描かれるのです。あなたの手掛けるビジネスのその存在理由と、その方向性が描かれます。そこであなたは新たな問題の発見と解決のための次の一手を発見することになるでしょう。

不透明・不確実・不連続の時代、情報社会における氾濫する情報の海の中での漂流感、あなたのビジネスがこの世に存在する理由・意義は何なのでしょうか。ビジネスを育てていくために参加していただく全ての人たち、従業員・取引先・顧客はあなたのビジネスに共感を抱いてくれるのでしょうか。あなたのビジネスの中に新しい価値を発見してくれるのでしょうか。あなたのビジネスを通して何かを達成してくれるのでしょうか、そして成長してくれるのでしょうか。あなたのビジネスを支持し続けてくれるのでしょうか。これはビジネスの根本課題です。

ビジネスシナリオの意味は、その根本課題にあなたが向き合う技術を身につけることであり、その効果は根本課題に自分なりの答えを出すことにあります。効果を分解すると、あたまとこころの中を整理することができる効果、整理された状態から論理的に考えることができる効果（整理されていない状態からは決してものごとを論理的に考えることはできません）人に聞いて考えることができる効果、人に伝えて考えることができる効果、つまりコミュニケーションを通してで考えることができる効果の４つになります。

ビジネスシナリオを作成する技術、技術とは方法論とそのための道具がバンドリングされ、その気のある人なら努力すれば（ことによって努力の程度はあるにせよ）誰でもが使えるものでなければならないとＬＤＳＳでは考えています。（詳細はアイデアファクトリーの「技術の方程式」をご参照ください）ここでの道具はデザインテンプレートの「ビジネスシナリオ」を指し、方法とはそのデザインテンプレート上のインデックスが貼られた１０枚のカードにあなたのアイデアを書き込むこといいます。書き込み方に特にルールは設けてないません。
あなたの目に付いたカード、書き込みやすいカードから書き始めていただければ結構です。一気に書き進めなければならないものでもなく、思いついたときに書きためていくやり方でも問題はありません。大事なことはあなたのアイデアを漏らさず掬い上げることなのです。

シナリオＭＡＰから誕生したビジネスシナリオの兄弟は現在のところ、人生の台本を設計するライフシナリオと企業内におけるキャリアの台本を設計するＲＰＧシナリオがあります。それらは１枚で台本を描ききるところからＬＤＳＳではシングルと呼ばれています。またビジネスシナリオを作成するためのテキストはアルバムと呼ばれ、いろいろな角度からビジネスシナリオをサポート・アプローチするデザインプレートはアシストと呼ばれています。それらの代表的なものを一覧表化したものが下のシナリオ標本箱です。経営のための思考領域のパレット：２ビジネスシナリオにはアルバムやアシストが収納されています。

ビジネスシナリオは経営のための思考領域のパレット２に存在します。主にビジネス領域のパレット３：マーケティング＆セールス、４：人事・組織、５：財務・資金のそのあり方と方向性をディレクションする存在です。またビジネス領域を越えプライベートゾーンの６：生活設計や７：リスクマネジメントとも互いに影響しあう存在です。この関係性が特に大事で、かっこいいビジネスシナリオを作成することが目的ではなく、素晴らしい人生というイメージを設計（カタチ）にすることが目的だからです。

アイデアや情報はいつどこからやってくるかわかりません。そのとき！間髪いれずしっかりとそれを手にしていくことが求められます。そのときに役立つのがイメディアＡＵ公式サイトのイメディアノートやプログラムです。イメディアのモバイル性とコモディティー（日常使い）性が威力を発揮します。
また、思考へのアプローチとしてその垣根を低くし、手がつけやすいようにすることの工夫は考えなければならないことです。ビジネスシナリオの１０枚のカードを４枚のカードで分割していく、４枚のカードで考えるというイメディアのメソッドがそれを解決してくれます。