LDSSでは、アイデアをデザインする!際のメソッド(方法・方式)の違いにより3つのブランド、シンキングカタログ、アイデアファクトリー、イメディアを展開しています。3つのブランドは互いに補完・促進の関係にあり、ユーザーが3つのブランドを自己編集することによりオリジナルな思考回路を組み立てることができます。
3つのブランドの補完・促進関係を解説することは現状のLDSS全体のメソッド体系を解説することに同じです。またそれは現在に至るLDSSの形成過程とも深く関係しています。そこでここでは、現在のLDSSがどのようにしてつくられてきたのかをトレースすることによって、3つのブランドの補完・促進関係を解説することにします。
そもそもは、よりよく生きるために、よりよく考えるためにはどうしたらよいのか、という自問自答からLDSSはスタートしています。よりよく考えるの鉾先は納得性と独自性に向けられました。最初は情報の入れ方からアイデアの出し方、スケジューリングといった今で言うライフハックツールのようなものが出発点でした。ただし繰り返しになりますがライフハックのような効率よく仕事をこなし、高い生産性を上げるといったような高い志はなく、あくまでも自分自身への納得性と独自性が主眼でした。出発点付近を徘徊するうちにほどなくよりよく考えるという輪郭が見え始め、6つのキーワードが浮かび上がってきました。そうすると今度は、よりよく考えるという言葉が現在のLDSSコンセプトコピーのアイデアをデザインする!という言葉に変わっていったのです。よりよく考えるの正体は、アイデアをデザインする!技術のことなんだと思い至ったのです。
6つのキーワードとは情報のインプットとアイデアのアウトプットのループ上に位置する、いわば思考の作業工程を表すものです。インプットは「感じること‥」から始まり感じたことからイメージを膨らませる「思うこと‥」につながり、イメージと向き合う「考えること‥」を経てその考えを論理的に展開していく「繋ぐこと‥」に至ります。それをセオリーにするべく「体系化すること‥」の関門を通り仕上げの「表現すること‥」アウトプットにたどり着きます。表現することはたんに外の世界への発信にとどまらず、外の世界とのズレを感じること、表現して初めて自分がなにを考えていたのかを感じることといった「感じること‥」にリンクしていきます。こうやって次第に「アイデアをデザインする!ための思考領域」をベースにしたアイデアファクトリーが形成されていったのです。